報道機関に向けた情報の提供や告知、発表を意味するプレスリリース。記者にとってそれが取材の入り口となるケースは少なくない。企業は自社で開発した技術や製品、行政は政策などを広く周知するのに役立てている◆高知県の記者発表資料(行事などのお知らせ)が優れている。取材側に最低限必要となる行事名や開催の日時・場所はもちろん、出席者とは別枠で知事と副知事の出席の有無を記載している。感心したのは取材のポイントを簡潔にまとめていることだ◆該当行事の目的やいつから開催しているかを説明し、時には「国内初」など記者の興味を引くフレーズが並ぶ。資料を書き写すだけで1本の記事になるのではないかと思えるほどの充実ぶりだ。広報担当が優れているのか、各行事を担当する部署にそのフォーマットで指示を出しているかはまだ確認できていない◆地元紙でもない限り、県庁だけを担当する記者はそう多くないだろう。各方面から寄せられるリリースの対応に忙殺される記者は取捨選択で助かっているのではないか。多くの媒体で報道されればより多くの人の目に留まる。書かれる記事を意識したリリースにすれば、きっと記者は食い付いてくるはずだ。(田)
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