九州地方整備局八代復興事務所は2020年7月豪雨により被災し、権限代行で災害復旧を進めている球磨川流域の道路橋梁のうち架け替えを行う県道遠原渡線の相良橋(熊本県球磨村渡)の構造形式を「鋼2径間連続トラス橋」に決めた。橋長は流失した旧橋より約100メートル長い約230メートルとなる。同橋は架け替える橋梁の中で構造形式が唯一決まっておらず、今回で復旧する10橋すべての復旧方法や構造形式が固まった。
7月29日に開いた有識者らの球磨川橋梁復旧技術検討会(委員長・園田佳巨九州大学大学院教授)に復旧位置と構造形式を諮り、了承された。
相良橋はこれまでの検討会では旧橋があった位置に近い上流側で架け替えるとしていたが、球磨川流域の治水対策で最大幅50メートル程度の引き堤を行うことが決まったため、旧橋があった位置の約100メートル上流で架け替えるよう見直した。構造形式の検討では工期の短縮や地域になじみがある旧橋の構造形式に配慮した。今後、詳細設計を進める。橋梁検討業務(詳細設計)は中央コンサルタンツが担当。
橋梁の復旧では10橋のうち8橋を架け替え、2橋は現橋を活用し橋台の再構築や上部工の一部架け替えにより復旧する。架け替える橋梁はすべて鋼橋となる。
流失した上部工の一部を架け替える県道人吉水俣線の西瀬橋(人吉市相良町)は復旧工事を21年度に日本鉄塔工業に発注済み。架け替えを行う8橋のうち5橋は下部工工事の発注手続きを進めており、22年度中に工事着手する見通し。同事務所の徳田浩一郎所長は「今後、本復旧工事を本格化する。早期の完成を目指したい」としている。
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