2022年8月3日水曜日

大成建設/南摩ダム本体工事(栃木県鹿沼市)でDX駆使、自動建機を協調運転

 大成建設は2日、複数の自動運転建設機械(自動建機)の協調運転を制御するシステム「T-iCraft」を導入した南摩ダム本体工事(栃木県鹿沼市上南摩町)の現場を報道陣に公開した。現在はロックフィルダム堤体の盛り立て作業に32トン級ブルドーザー2台と18トン級振動ローラー2台を導入。設定された作業シナリオに基づき、正確にロック材の敷きならしと転圧作業を繰り返していた。
 南摩ダムの建設は水資源機構が思川開発事業の一環として実施。2020年12月に本体工事に着手した。堤体をロック材で盛り立て、上流側を被覆するコンクリートフェーススラブが遮水機能を担う「コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム(CFRD)」が特徴。薄層転圧する近代的な施工方法を取り入れた国内初のCFRDとなる。堤高86・5メートル、堤頂長359・7メートル、体積約240万立方メートル。6月末の進捗(しんちょく)率は31%となっている。
 自律型や遠隔操作で作業を行う建機は同社が開発を進める「T-iROBOシリーズ」。振動ローラーやクローラーダンプ、バックホウ、リジットダンプがある。GNSS(全球測位衛星システム)と自動運転プログラムを搭載し、設定された作業シナリオをそれぞれが自動で実行する。
 「T-iCraft」が司令塔となり、遠隔操作室で各建機の位置情報や作業状況を監視。自動運転の実行・停止を指示するなど協調運転を制御している。今後実施するブランケット工事ではブルドーザーとクローラーダンプ、バックホウを導入し、4~6台の協調運転を行う予定だ。



source https://www.decn.co.jp/?p=144995

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