NTT都市開発が進めている「(仮称)元新道小学校跡地活用計画」(京都市東山区)の新築工事現場で24日、地鎮祭が行われた。事業や地元の関係者ら83人が出席し、街の記憶を継承し、新たなにぎわいを創出する建物の無事竣工を祈願した。設計・監理は大建設計、設計監修は隈研吾建築都市設計事務所、施工は熊谷組・古瀬組特定JVが担当。2025年春の竣工を目指す。
工事では、元新道小跡地4014平方メートルに地下2階地上4階建て延べ1万5702平方メートルのホテル棟、隣接する旧宮川町歌舞練場敷地2257平方メートルに地下2階地上3階建て延べ5106平方メートルの新歌舞練場棟を新築。地域施設も整備する。工期は歌舞練場棟が25年1月、ホテル棟が同3月。
施設は「街の記憶の継承」をコンセプトに、旧施設の面影を一部継承した外観を採用。新歌舞練場については高さ制限がある中、市の特例許可を取得し、旧歌舞練場の大屋根と同じ高さ・形状を継承するほか、部材の保存活用も行う。ホテルはカペラホテルズ・アンド・リゾーツが運営する。
地鎮祭には、京都市の門川大作市長や新道自治連合会の福永敏三会長、宮川町お茶屋組合の大石美千代組合長ら地元関係者とNTT都市開発の辻上広志社長、大建設計の平岡省吉代表取締役会長、建築家の隈研吾氏、熊谷組の櫻野泰則社長、古瀬組の古瀬雅章社長ら関係者が出席した。
神事では、平岡会長が鎌入れ、辻上社長と門川市長、福永会長が小学校跡地の鋤入れ、辻上社長と大石組合長が歌舞練場跡地の鋤入れ、櫻野社長と古瀬社長が鍬入れをそれぞれ行った。続いて、隈氏や関係者の代表らが玉串をささげて工事の安全を祈願した。
式典後にあいさつした辻上社長は「関係者の思いが詰まった計画を担当する以上、必ず皆さんの期待に応え、喜ばれる施設を造り上げていく。これらの施設が共存・共鳴し、街に新しいにぎわいと回遊を生むことによって地域のさらなる発展に貢献していきたい」と抱負を述べた。
門川市長は「日本で最初の地域制小学校の跡地をどう活用するかということで、地域の皆さんが英知を集め、安全・安心や花街文化の継承、にぎわい創出、地域の活動拠点という要望をいただいた。この施設があって本当によかったと感動してもらえるよう、共に努力していきたい」と語った。
櫻野社長は「価値あるプロジェクトへの参画を大変誇りに思う。品質確保はもちろん、工期・安全に十分留意し、無事故無災害で完成させる。皆さんに満足してもらえる施設を提供すべく全力を挙げて取り組む。当社の歴史に残る仕事として成功させたい」と決意を述べた。
古瀬社長は「人材育成のために地域の人々が資金を出し合って建てた番組小学校の跡地であり、われわれも地元企業として何とか地域の発展に貢献できないかという思いで取り組んでいる。安全第一で工事を進め、素晴らしいものができたと言ってもらえるよう頑張っていく」と話した。
□延原克利工事所長(熊谷組)の話
「あまり広くない二つの敷地でホテル、歌舞練場、地域施設の建設を同時に進めるだけでなく、工期の半分は地下に費やされる難しい工事。動線や工程をうまく調整し、スムーズに進めていきたい。若手の経験値を高めるなど将来につながる仕事にしたい」。
source https://www.decn.co.jp/?p=145491
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