斉藤鉄夫国土交通相は26日の閣議後会見で、豪雨災害で不通になっている「国道121号大峠道路」の応急復旧を、国の権限代行で実施すると表明した。山形、福島両県の知事が通行の早期再開に向け、斉藤国交相に権限代行を緊急要望していた。現場は道路下部ののり面が80メートル余りにわたって崩落している。仮橋を架け1車線の片側相互通行が可能な状態にする。今後実施する地質調査などの結果を踏まえ計画を立案する。
同日の会見で斉藤国交相は、吉村美栄子山形県知事と内堀雅雄福島県知事の緊急要望を受け「1車線分の走行を確保する応急復旧を権限代行で実施する」と表明した。「山形県米沢市と福島県喜多方市を結ぶ唯一の幹線道路である国道121号が被災し、現在も通行止めを余儀なくされている」状況を重く受け止め、地域の協力を得ながら「国交省の現場力を最大限発揮し総力を挙げて取り組む」方針だ。
大峠道路は山形県米沢市と福島県喜多方市を結ぶ全長25・2キロ(幅員6・5メートル、2車線)の路線。3日からの大雨で最上川支流の鬼面川が増水し、米沢市入田沢の八谷トンネル北側で道路下部ののり面(高さ約25メートル)が崩れ落ち、通行できなくなった。
崩落箇所は6月下旬の大雨で崩れており、3日からの豪雨で被害範囲が幅約80メートルに広がった。現場は山間部の谷あいで県境という地理的な条件に加え、施工に高度な技術力が必要なため、国による権限代行で応急復旧する。
東北地方整備局は設計に当たり、地質の詳細調査などを実施し、仮橋をどのような構造にするかなどを早期に検討する。国の権限代行が決定したことを受け、吉村知事は「国道121号は両県にとって欠くことのできない大変重要な道路であり、権限代行による応急復旧の実施により、早期の交通確保につながるものと期待している」との談話を発表。内堀知事は「緊急要望した内容を踏まえ、速やかに対応いただいたことに感謝している。国交省が持つ高い技術力と豊富な経験で、早期の交通解放が図られるよう期待している」とコメントした。
source https://www.decn.co.jp/?p=145557
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