長谷工コーポレーションと不動テトラは、杭の引き抜き跡に砂を充てんし、地盤を安定化させる既存杭引き抜き跡埋め戻し工法を共同開発した。液状化対策に使われる静的締め固め砂杭工法を応用。既存杭の撤去箇所に均質で強度制御された固化砂杭を造成することで、新設杭施工時の品質が向上する。今後は既存建物解体や残存杭の引き抜き時などに積極的に活用していく考えだ。
共同開発した「HiFill-CP(ハイフィル・シーピー)工法」(特許出願中)は既存杭撤去跡の土砂や泥水などを排出し、固化砂杭に置換する新技術。固化材が均質に添加され埋め戻し部の強度を制御できる。固化材が添加された中詰め材を使うため、固化砂杭は崩壊せず自立し、新設杭掘削などの施工も容易だ。
固化材の添加量が少なく、流動化処理土などの充てん材に比べて二酸化炭素(CO2)排出量を抑制。静的締め固め砂杭工法を用いて固化砂杭を造成するため、周辺地盤のゆるみ領域の回復も期待できる。
共同研究では原地盤に模擬撤去孔を掘削し、静的締め固め砂杭工法を使った埋め戻しの試験施工を実施した。施工後に埋め戻し部のボーリング調査などを行った結果、固化砂杭強度のばらつきは小さく均質で、模擬撤去孔の泥水や泥土が固化砂杭に置換されることを確認。固化砂杭と原地盤をまたいだ状況でもアースドリル工法で掘削可能なことも確認できたという。
source https://www.decn.co.jp/?p=145562
0 comments :
コメントを投稿