2022年8月19日金曜日

フジテック/地震時のロープ揺れ直接監視、エレベーター休止時間を短縮

 フジテックは高層ビルや高層マンション向けに、エレベーターのロープの揺れを感知するシステムを開発した。レーザー光で対象物との距離を測る「測域センサー」により、精緻に揺れを判定できる。長周期地震動の発生時、安全面に支障がないと判定した場合は運行継続が可能となる。利用者の閉じ込めを防止する機能が発動した場合も、揺れが収まれば早期に運行を再開できるようになり、休止時間の短縮につながる。
 高さ120メートル以上の高層建物が対象。昇降路内の梁2カ所に測域センサーを設置して、ロープの振れ幅を直接監視する。個別問い合わせにより販売する。東京都内の高層マンション1件で導入済みという。昇降路の広さなど一定の条件を満たせば、既存施設にも取り付けられる。
 長周期地震動が起きた場合は、ロープやケーブルなどに振幅の大きな振れが生じて機器などが損傷する恐れがある。このため最寄り階でドアを開き、運行を一時休止して利用者の閉じ込めを防止する「長周期地震時管制運転」が取り入れられている。これまでは機械室に設置した感知器でロープの振れ量を推定していた。安全側に想定するため、振れ幅がそれほど大きくなくても停止する場合があった。



source https://www.decn.co.jp/?p=145291

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