東京大学大学院工学系研究科と大林組は25日、新たな施工管理システムの有効性を確認したと発表した。施工管理業務に必要なデータとアプリケーションを横断的に連携できる「データ・システム連携基盤」を活用した施工管理システム。各業務に用いるさまざまなアプリのデータが連携できるよう、連携基盤がデータを検索・抽出・変換するようシステムを設計し実証を行った。新しいアプリの開発につながることを確認。施工管理で扱う各種データの相互利用が可能となり、施工管理業務を効率化する。
新たな施工管理システムは▽データ取得層▽連携基盤層▽アプリケーション層-の三つで構成する。データ取得層で、BIM/CIMなどの「設計情報」や点群データなどの「環境情報」、人や建設機械の位置情報を示す「作業員・重機情報」を取得。クラウド上のデータ・システム連携基盤に集約し、各アプリで活用しやすいデータとして管理する。
各アプリはデータ・システム連携基盤とAPI連携しているため、必要なデータを連携基盤層を通じて利用できる。従来のアプリ開発は利用するデータとアプリが結合しており、異なるデータを新たに活用するには、その都度アプリの改良が必要だった。連携基盤層を介することで、複数のアプリを一つのアプリとして利用できるようになる。
実証では、設計情報や環境情報、作業員・重機の位置情報を取得し、データ・システム連携基盤でデータを連携。「BIM/CIMや点群の3D描写のデータ」と「人や建設機械の位置管理のデータ」を連携させ、「BIM/CIMを含む3D空間で人や建設機械の位置を描写・管理するアプリケーション」を作成できたという。
両者は今後、実証で得た成果を基に、連携基盤層の機能の有効性を確認する。データ・システム連携基盤を広く公開し、実用化に向けた研究開発を行う。
source https://www.decn.co.jp/?p=145502
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