2022年8月5日金曜日

CCUS就業履歴蓄積へ、元下団体が相互協力確認/リーダー設置とタッチ推進

 官民で構成する建設キャリアアップシステム(CCUS)運営協議会運営委員会が3日開かれ、工事現場へのカードリーダー設置と技能者のカードタッチの推進に努めていく方向で元請団体や専門工事業団体を含む運営委メンバー全員が合意した。就業履歴蓄積の促進には各現場で元下双方の役割に基づく協力が不可欠。登録技能者のカードタッチ率が現状で3割にとどまる中、協力関係の重要性を相互に確認した格好だ。
 運営委の意見表明の場で、ある専門工事業団体の発案に応える形で全出席者が同調。各団体の所属企業の立場を踏まえ元請としてカードリーダー設置、下請として技能者のカードタッチを推進する役割を果たしていく必要性を共有した。
 カードタッチで就業履歴を蓄積する環境整備は着実に進展している。6月末時点の登録技能者92万8418人のうち就業履歴があるのは約30%の27万8144人。2月末時点と比べると実数で4万4549人増加し、登録技能者に占める割合も2ポイント上昇した。就業履歴のある現場数は昨年9月に1万件を突破してからも増え続け、6月には1万4437件に達した。
 ただカードタッチしていない技能者が7割おり、就業履歴蓄積の環境整備と利用訴求の両面で取り組みの加速化が急務だ。こうした問題意識が運営委で合意に至った背景にありそうだ。
 建設業振興基金(振興基金)は運営委で就業履歴の現状分析を報告。東京都と大阪府に所在する事業者と、元請完工高500億円以上の事業者に就業履歴数が集中している実態をデータで明示し、それ以外の事業者による現場利用の促進に注力する必要があると訴えた。
 運営委メンバーは▽日本建設業連合会▽全国建設業協会▽全国中小建設業協会▽建設産業専門団体連合会▽日本建設躯体工事業団体連合会▽日本機械土工協会▽日本型枠工事業協会▽全国建設室内工事業協会▽全国鉄筋工事業協会▽日本空調衛生工事業協会▽日本電設工業協会▽住宅生産団体連合会▽全国建設労働組合総連合-の13団体。



source https://www.decn.co.jp/?p=145077

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