2023年3月10日金曜日

建退共掛金を民間工事で元請負担の動き、CCUSレベル別手当も拡大/国交省調べ

建設キャリアアップシステム(CCUS)の技能者登録を条件に、元請のゼネコンが民間工事を含めて建設業退職金共済(建退共)制度の掛け金を全額負担する動きが広まっている。国土交通省が日本建設業連合会(日建連)会員企業を対象に調査したところ、鹿島と清水建設、竹中工務店が全額負担に取り組み、複数社が検討している。CCUSのレベル別に手当を支給する動きも拡大しており、自社現場の担い手確保などを目的としたCCUSの積極的な活用例が目立っている。

建退共の掛け金相当額が現場管理費の一部として積算されている公共工事と異なり、民間工事では費用負担の在り方が課題で普及への足かせとなっている。鹿島はCCUSと連携した電子申請方式の開始に合わせる形で、民間工事で半額負担としていた掛け金をCCUS登録技能者について全額負担とした。昨年12月時点で、清水建設と竹中工務店もCCUS登録を条件に民間工事で全額負担としている。
これ以外に三井住友建設はCCUS登録技能者について民間工事を含めた全額負担を予定。矢作建設工業は民間の鉄道軌道工事に従事する協力会社を対象にCCUS登録技能者の掛け金を全額負担とする予定だ。
元請が独自に設定しているCCUSのレベル別手当の導入例として西松建設は協力会対象の優良技能者制度でレベル2に日額500円、レベル3に1000円、レベル4に2000円、特に模範となる技能者に3000円を段階的に支給。村本建設は評価制度をCCUSのレベル基準に転換した上で、例えばレベル4に3500円を支払っている。奥村組も段階的なマイスター認定にCCUSを連動させ、レベル3以上が条件となるスーパーマイスターに3000円を支給する。
地域の元請企業にも同様の動きは徐々に拡大。新谷建設(北海道旭川市)や、ヤマウラ(長野県駒ケ根市)がレベル別の手当や昇給要件の導入を検討している。



source https://www.decn.co.jp/

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