2018年5月1日火曜日

【高田社長「ジャパネットとして全リスク取る」】ジャパネットHD、500億円投資しスタジアムやホテル整備

 通信販売大手のジャパネットホールディングス(HD)は4月26日、長崎県佐世保市の本社で記者会見を開き、三菱重工業長崎造船所幸町工場跡地(長崎市幸町、約7ヘクタール)で計画している大規模開発の概要を明らかにした。

 2万3000人収容のサッカースタジアムを中心に30階建て以上のマンションとホテル、ホテルと一体となった低層のオフィスビル、商業施設を計画=完成イメージ。今夏中に土地売買契約を締結し23年の完成を目指す。事業費は500億円超を見込む。

 同社は三菱重工が実施した跡地利活用の事業提案公募にグループで応募し優先交渉権者に選定され、4月24日に三菱重工と基本協定を締結。これを受け高田旭人ジャパネットHD社長兼最高経営責任者と、グループ構成企業で総合プロデュースと運営面のコンサルティングを担当するJLLモールマネジメントの飯尾太一社長が会見し、現段階で想定している施設の概要などを説明した。

 説明によると敷地の中央にジャパネットHDの子会社で今季からサッカーJリーグ1部(J1)に参戦したV・ファーレン長崎のホームスタジアムを配置。スタジアムは音楽イベントなども開催できるよう屋根付きとし、敷地内のホテルやマンションからスタジアム内を見られるよう、屋根を透明にすることも検討している。事業費は百数十億円を見込む。

 マンションは34階建てで300戸、ホテルは一体的に建設する低層のオフィスビルも含め36階建て、300室。オフィスビルは延べ1万8400平方メートル程度で1フロア当たり1000坪(1坪=3・3平方メートル)以上とし、コールセンターやIT系企業などを誘致して地元の雇用につなげたい考え。商業施設は延べ1万7900平方メートル程度で地元の名産品などの販売店舗やカルチャースクールなどの入居を想定している。

 このほか高田社長はアリーナ施設の建設を検討していることを明らかにし、稲佐山ロープウエーを延伸する構想に触れ「オフィスビルの上に駅を設けられたら面白い」と述べた。

 高田社長は事業費に関して「ジャパネットとして全リスクを取っていく」とし自社で負担する考えを表明した。

 完成時期は「(土地の)引き渡しまで2年ほどかかる。かなりタイトだが(Jリーグの)23年シーズンに間に合わせたい」との見通しを示し、「覚悟を持って長崎県全体を盛り上げたい」「朝から1日中楽しんでもらえるゾーンにしたい」などと意気込みを語った。スタジアムの設計は竹中工務店が担当する。


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