◇チームワークの仕事に充実感◇
大地震や豪雨などが発生した後、多くの人が復旧・復興に尽力する様子を見て「人のために仕事がしたい」と思い、建設業の道に進むことを決心した。女性限定で重機の操作方法を学び、資格も取得できる研修を知り、迷わず受講した。
重機オペレーターとして入社してから1年。今は兵庫県発注の道路工事に従事している。「建設の仕事はチームワーク。性別や年齢、仕事内容も異なる人たちが協力しあい、責任を持って働くことに充実感ややりがいを感じる」。現場の先輩たちはまだまだ駆け出しの自分を受け入れ、相談に乗ってくれる。
毎朝4時半に起床し、7時には現場に到着。「きれいな現場の方が気持ち良く働ける」と、朝礼までの間に率先して掃除をしている。夏の暑さや冬の寒さは体にこたえる。朝が早く仕事が終わるころには疲れ果ててしまい、帰宅後すぐに眠くなってしまうという。
職場の環境は確かに厳しい。それでも「心が折れない限り、乗り越えられると思う」。“人のために”という強い信念があるからこそ、自分を奮い立たせることができる。将来は現場監督、所長になることを目指し、機械施工や土木施工管理など必要な資格取得にも挑みたいと考えている。
建設業に就職して収入も安定した。「いつか米国で憧れのルート66を車で走り、映画『スタンド・バイ・ミー』の世界に浸りたい」と夢見る。
(にしお・さゆり)
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