回転窓／ドクターイエローに乗って

最高時速270キロで走行しながら新幹線の線路や架線などを調べる点検専用車両「ドクターイエロー」は、その走る区間や時間帯なども公表されていない。色鮮やかな黄色い車体に突然出会えると得した気持ちになり、いつまでも目で追ってしまう▼JR東海がドクターイエローに体験乗車するイベントを22、23日に行う。東京～新大阪間を両日上下各1本運行し、計200人が乗車。軌道検測室や電気検測室を見学でき、車内から架線を確認する「観測ドーム」に立ち入ることもできるという▼乗車券の抽選結果は3日以降に分かる。走行中のドクターイエローに乗車するイベントは初めて。貴重なチケットを入手した人には実際の検測作業の雰囲気を存分に楽しんでもらいたい▼道路や河川施設などインフラの安全維持に定期的な点検や適切なメンテナンスは欠かせない。経験豊富な人材が不足する中、現場ではICT機器やドローンの活用、AIを使った画像解析など先端技術の導入が進んでいる▼さまざまなイベントを通じて、インフラメンテナンスの分野でも新技術を駆使する産業のイメージが広く伝わってほしいものだ。


source https://www.decn.co.jp/