日本建設躯体工事業団体連合会(日本躯体、大木勇雄会長)は10日、広島県東広島市の東広島地域職業訓練センターで、中国・四国地区の2022年度「コンクリート打ち込み・締め固め工社内検定」を行った。1級検定に29人(中国地区27人、四国地区2人)、2級検定には1人(中国地区)が受検した。21年度に創設した技能認定制度でこれまで東京地区で2回実施。今回が初めての地方開催となった。日本躯体は技能者の処遇改善や社会的地位向上に向け全国展開していく。
同社内検定は国家資格のなかったコンクリート打設の技能者の地位向上や処遇改善を図るために立ち上げた制度で、厚生労働省の認定を得ている。地方での実施は中国地区が初めてで、23年は東北、近畿、四国、九州の各地区で開催を予定している。
試験は筆記と実技で構成。実技はコンクリートに見立てた、けい砂と骨材の混合物を使用し、準備から締め固め作業、片付けまでの段階ごとに検定員が採点。実技後には口述試験で機械の操作や締め固めの状態などについて適正に判断できているかを判定した=写真。
試験会場を訪れた大木会長は「しっかりした構造体を造るためにはコンクリートの打設が重要だが、作業員はこれまで大事にされてこなかった。客観的に技能レベルを評価する制度を設け、資格を取得することが処遇改善につながるよう、元請などにも働き掛けたい」と強調。さらに「建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル判定にも連動させ、技能者の年収引き上げを目指したい」との考えを示した。
中国建設躯体工業連合会の福井正人会長は「受験生を増やしていかなければならないが、実施にかかるコスト、日程設定などが課題となっている。週休2日の実施、現場閉所が徹底されていけば大きな力となる」と話した。
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