2022年7月15日金曜日

松尾建設/熊本支店新社屋(熊本市中央区)が完成、イグサや木材使い地域貢献

 松尾建設(佐賀市、松尾哲吾社長)が熊本市中央区新屋敷で建設を進めていた同社熊本支店の新社屋が完成した。規模はRC造5階建て延べ1808平方メートル。地域経済に貢献しようと内装などに八代産のイグサを原料とした壁紙や九州産の木材を積極的に活用。自社で設計・施工を手掛けた。19日に営業を開始する。
 築58年が経過した旧社屋を現在地で約1年かけて建て替えた。1階部分はピロティで2階がオフィス、3階以上が各階7戸の計21戸の賃貸住宅となる。建築面積を旧社屋の約3倍に拡充し、業務の効率化を図るため執務スペースはワンフロアに集約した。
 開設後84年の地域に根差した同社の拠点としてできるだけ地元産の建設資材を活用した。和室の減少などにより厳しい業況となっているイグサに着目。はぐれ雲工房(熊本県水俣市)が開発した寒暖差を和らげ悪臭・有害物質を吸着するというイグサの特長を生かしたゼロエミッション高機能壁紙「かみいぐさアイビーウォール」を応接室に施工した。
 県産木材の木ルーバーを1~2階の天井に設置したほか、松尾建設も出資する総合木材会社のMEC Industry(鹿児島県湧水町)の九州産木材と鉄筋を一体化した型枠兼仕上げ材「MIデッキ」と「MIウォール」を応接室や住宅の天井、壁に使用した。MIウォールの施工は国内初となる。
 工事中の仮囲いに使用した木質化フェンスの「MIフェンス」は加工し、新社屋の家具に再利用する。
 13日には竣工式を行い、石橋和人執行役員支店長らが祭壇に玉串をささげ、新社屋の完成を祝い、社業の発展を祈念した。石橋支店長は「先輩方が築いてこられた歴史と実績を大切にし、次の世代に引き継いでいきたい」と話し、地元産の建設資材の普及拡大にも意欲を見せた。



source https://www.decn.co.jp/?p=144439

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