2022年7月12日火曜日

東急建設/建築物関連の全CO2排出量算出、シート1枚で顧客に提供

 東急建設は11日、自社施工の建築物に関連する全ての二酸化炭素(CO2)排出量を算定し、1枚のシートにまとめて希望する顧客に提供すると発表した。今後受注する新築工事が対象。資材調達や建物の施工、竣工後の運用など一連の過程で発生する年間CO2排出量を独自手法により短時間で試算し、グラフや数値で一覧にする。結果を見て提案を見直すなど、CO2削減に役立ててもらう。
 サプライチェーン(供給網)を含めた建築物のCO2排出は、▽鉄骨やコンクリートなど建設資材関連▽重機や輸送車両の燃料、仮設電気など施工関連▽完成後に使う電気や燃料など建物の運用関連-の三つに大別される。
 資材関連の排出量は、同社が公的データやメーカーへの聞き取りでつくった独自データベースによる「積み上げ式CO2排出量算出シート」を基に算出する。施工時の排出量は、自社保有の施工実績データを係数化して算定。完成後の排出量は用途別の一般的なエネルギー消費量を想定し、設計時の省エネ性能指標(BEI)を組み合わせて計算する。
 近年は気候変動への関心の高まりを受け、建物も供給網を含めた全体のCO2排出量の把握が企業などに求められている。東急建設は1枚のシートにまとめることで、顧客に排出量の見込みを分かりやすく示せるようになる。必要な資材の数量が決まれば時間をかけずに試算結果を得られ、さらにCO2を減らせたり効率的に施工できたりする計画の提案につなげる。
 今後はコストとの兼ね合いなど顧客の要望に沿った提案を作成しながら、脱炭素社会の実現に貢献していく。



source https://www.decn.co.jp/?p=144273

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