竹中工務店、東芝ライテック(神奈川県横須賀市、平岡敏行社長)、ホーチキの3社は5日、火災時に危険な箇所への進入禁止を表示する避難口誘導灯を共同開発したと発表した。火災検知器、制御盤、誘導灯の三つが連動し、火災の発生場所に応じて進入禁止を表示する仕組み。出火場所につながる扉などの上に設置することで、避難する人が危険な場所に駆け込んでしまう事態を防ぐ。
6月に竣工した名古屋市国際展示場第1展示館整備事業に初適用した。日本消防設備安全センターのシステム評価を取得した。5日時点でシステム評価を取得しているシステムの中で、進入禁止を表示する避難口誘導灯は初という。
開発したシステムは避難経路上で火災が発生した場合、火災で使用できなくなった避難経路上にある避難口誘導灯に「×印」を表示することで、安全な避難口に誘導する。火災が発生すると、発生箇所付近の火災検知器が煙などを検知。制御盤が火災検知器からの火災信号を受信し、避難経路上にある避難口誘導灯に×印を表示させる。
誘導灯は平常時は通常のイラストとして表示される。システムが機能すると、イラストに大きく赤い×印が強調される。システムは後付けでも設置できる。
開発に携わった竹中工務店技術研究所建設基盤技術研究部架構・防耐火グループの長岡勉主席研究員によると、火災時に避難階段で人的被害がある場合は、後ろからどんどん人が入ってしまい、戻れない時に発生しているケースがあるという。「危険な箇所につながる階段に人が入らないようにすることで安全な避難につなげたい」(長岡主席研究員)と話している。
一定規模の建物では、火災や災害発生時の安全な避難を目的に、複数の避難経路が計画されている。しかし出火場所によっては一部の避難経路が利用できない場合もあり、そこにつながる誘導灯が表示されたままでは、避難者が誤って危険な避難経路に誘導される恐れがある。
source https://www.decn.co.jp/?p=144125
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