2022年7月25日月曜日

強化土エンジニヤリング/浸透性高めた低炭素型地盤改良工法を積極展開

 強化土エンジニヤリング(東京都文京区、島田励介社長)が、低炭素型の地盤改良工法の展開を強化している。高炉スラグを用いた注入材を用いるとともに、薬液注入で現地の土を固化し、建設汚泥処理をほぼ不要にする。浸透性を高め、最大で直径2~3メートルの柱状連続固結体を形成できる。一連の工法が4月に国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録された。カーボンニュートラル(CN)への貢献を含め、発注者やゼネコンらに積極的にPRしていく。
 登録したのは「懸濁型超微粒子複合シリカグラウト『ハイブリッドシリカ・シリーズ』」。スラグがアルカリの刺激作用で結合する特性「潜在水硬性」を生かして、スラグと液体シリカを混合させてゲル化し、注入して地盤を改良する。1980年代に開発して以降、機能向上を重ねてきた。
 強度は最大で1平方メートル当たり7メガニュートン(N)。超微粒子シリカの粒径も、当初は6マイクロメートルだったが、現在は3・5マイクロメートルまで小さくし浸透性を高めている。地盤条件や注入目的によって、2本の管で注入する「二重管瞬結・緩結複合注入工法」や、外管と内管を組み合わせた注入管を用いる「ダブルパッカ工法」、一度に大きく注入できる「柱状急速浸透注入工法」を選択できる。
 高圧噴射撹拌(かくはん)工法と同等の地盤改良強度が発現できる。同社によると800件以上の実績があり、施工データも豊富にそろっているという。セメント系固化剤で既存地盤を置換する工法と比べて、二酸化炭素(CO2)排出量が少なく、産廃土もほとんど発生しないため環境負荷が小さい。島田社長は「低炭素型地盤改良工法(ジオポリマーグラウト)として積極的に展開し、脱炭素に貢献したい」としている。



source https://www.decn.co.jp/?p=144727

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