2022年7月15日金曜日

清水建設/室蘭港のSEP船母港利用で市と協定、洋上風力事業の拠点に

 北海道室蘭市と清水建設は13日、「自航式SEP船による室蘭港の母港利用に関する協定」を結んだ。市は室蘭港崎守埠頭7号岸壁と荷さばき地を同社が優先的に利用できるよう調整する。同社はSEP船運用に必要な部材や資機材の調達を市内業者に優先発注するなど地域経済への貢献に努める。同日、市内で協定締結式を開き、室蘭市の青山剛市長と清水建設の関口猛専務執行役員が協定書を交わした。
 同社は現在、ジャパン・マリン・ユナイテッド呉事業所(広島県呉市)で世界最大級のクレーン能力を備える自航式SEP船(自己昇降式作業台船)を建造しており、10月の完成を予定している。
 室蘭港は日本海側と太平洋側両地域へのアクセスが容易な地理的条件を有している。港内は大型船の入港に十分な水深と静穏な波浪環境を備え、海底地盤もレグの着底に適した構造になっている。こうした条件を踏まえ、同社のSEP船が2023年4月1日から5年間、室蘭港を母港とすることで合意した。
 締結式で青山市長は「今回の協定は将来の街づくり、港づくりを展望する上で大変意義のある素晴らしいプロジェクト」とSEP船の入港を歓迎した。
 関口専務執行役員は「室蘭市との連携、協業を広げ、地域経済の発展に微力ながら貢献したい。いろいろな形で新しいカーボンニュートラルの時代を作れたらと思っている」と話した。洋上風力事業については「国内で4兆~5兆円の市場になるという試算もある。施工者としてトップシェアを目指していきたい」との目標を示した。



source https://www.decn.co.jp/?p=144450

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