2022年7月19日火曜日

東光電気工事/天井内作業の省施工ロボット開発に注力、東京電機大と連携

 東光電気工事が東京電機大学と連携して、省施工ロボットの開発に注力している。実用化を目指しているのは「天井ボード開口ロボット」と「天井内作業ロボット」。電気配線や電灯設備の施工に必要な天井内の作業を効率化し、転倒などのリスクがある高所作業をロボットで行うことで安全性を確保する。人手不足の解消や、同一作業の集約化でコスト削減を狙う。
 開発に当たり同社は、ITプロジェクト委員会を2017年に立ち上げた。電気設備施工の課題解決のためにロボット化を検討。東京電機大と開発に着手した。
 天井ボード開口ロボットは、切削機構、昇降装置、台車で構成する。CADやBIMの図面から天井開口の位置や大きさ、形を抽出し、最も効率的な開口の順番をシミュレーションしてロボットが自動で作業する。データを読み込むだけで開口部の位置を把握し、天井ボードを切削。切削用ノコギリを搭載したユニットは平面移動と鉛直軸回転が可能で斜め方向にも切削できる。夜間でも自動でロボットが切削するため生産性向上につながるほか、人員削減が可能となる。
 移動、切削、昇降の各機能と動作は確認済み。今後は一連の流れで作業できるようにシステムを統合していく。
 天井内作業ロボットは、天井裏やケーブルラック上に電源ケーブルを敷設するためのヘビ型ロボット。天井内など狭い場所で通線ロープを引いたり、内部状況をカメラで確認したりできる。上下の蛇行運動で前進し、頭部を水平に維持しながら推進することで安定したカメラ映像を取得する。最大視野角はプラスマイナス110度。頭部を左右に振ると周囲が見渡せるため、広い視野角で点検箇所を確認できる。ヘビ型なので、とぐろを巻いた状態に省スペース化でき、持ち運びも容易だ。
 ケーブルの敷設作業では狭い場所で推進する能力が求められるが、ヘビ型の機構にすることで、狭い場所でも推進を可能にした。改修工事や調査業務などでの活用を想定している。
 現在は有線で操作しているが、今後は無線操作に改善し、搭載するバッテリーなどの検討を行う。



source https://www.decn.co.jp/?p=144508

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